乳腺エコー検査

超音波診断装置(エコー)を使用し、乳房(主に乳腺)の状態を調べます。

マンモグラフィのようなX線は使用しませんし、乳房の圧迫を必要としないため痛みはありません。特に30歳未満の高濃度の乳房(脂肪が少なく乳腺組織が密)の方には、乳腺エコーをお勧めしています。

発見される主な疾患

乳腺症

30~40歳代に多く見られます。 不整な腫瘤像を形成する事もあり、 乳がんとの判別が重要となります。女性ホルモンの影響により、乳腺が多彩な変化を起こした状態で、乳腺は白い部分と黒い部分が 混ざり合って、ヒョウ柄のように見えます。

のう胞

内部に液体が溜まった袋のようなものです。乳腺症の方に見られることもあります。病的な意義はありませんが、のう胞の中に腫瘤像(白い部分)がある場合は精密検査が必要です。真っ黒に描出され、乳腺との境界ははっきりしています。ひょうたんの様な形をしています。

線維腺腫

20~40歳代に多く見られる良性の疾患です。境界がはっきりとした、灰色の腫瘤像が認められます。扁平な形をしています。

乳がん

40~50歳代に多く見られます。乳がんは、日本人女性がかかるがんの第1位です。

・未婚の方

・出産・授乳経験のない方

・初産年齢が30歳以上

・初潮年齢が11歳以下

・閉経年齢が55歳以上

・肥満がある方

・家族に乳がんの人がいる方

以上の方は乳がんが発生しやすいと言われています。

よく、「まだ若いから乳がんにはならない」や、「60代になったら、もう大丈夫でしょ?」という方がいらっしゃいますが、乳がんのリスクは20代後半にはすでに始まり、これはいくら年齢を重ねても少なくなることはありません。

そのため、定期的に乳房の状態を調べておく習慣をつけましょう。

乳腺エコー検査は痛くないので、気軽な気持ちで受けていただけます。